Message
前歯で木を切りたおすあのかわいらしい動物ビーバーはどんな家に住んでいるか、ご存知でしょうか?
ビーバーといえばダムを作ることが有名です。そのダムの中の小島のような構造物内にビーバーの巣室はあります。 玄関は水の中、木の皮などを敷いた生活スペースはダムによって常に水面より上になるように「設計」されています。ダムで貯めた水によって、巣への外敵の侵入を防ぐようにしているのです。さらにダム内には食料の備蓄があるといったことからダム全体がビーバーの家といえるでしょう。 他の動物の住処も調べてみると、サボテンの上に作られた巣、気圧差によって空調ができるよう工夫した巣穴、さらにはその巣穴を間借りして発酵熱による暖房機能を付加するものまで、その独創的な住処には本当に驚かされます。
私たちノアノア空間工房は、動物それぞれに独創的な住処の形があるのと同じように、現代における生活スタイルの多様さから、家族それぞれに違った住まいの形があると信じています。そして、住まいを生み出していく過程を、建主はもちろん工務店や関わる全員が「深刻に考える」のではなく、「真剣に考え、真剣に取り組み、真剣に楽しむ」ことで、夢のある素敵な住宅ができると考えています。
「家族で暮らす」という小さくささやかな幸せであっても、それを手にすること、維持すること、継続させることはとても困難なことです。だからこそ、”日常を楽しく暮らす”ということにフォーカスした家づくりが大切だと思うのです。
これまで100軒以上、ご相談頂いたご家族に特別な住まいを、ひとつひとつ丁寧に提案し続けてきました。そのためか、気づいてみるとその中の1家族も住み替えをされることなく、今も大切に住み続けていただいています。
一人一人の思いを丁寧に汲みながら、関わる全員がワクワクするような住宅を作ることを意識しているからこそ、住まい続けてもらえる家ができるのだと思います。
さあ、素敵な住まいづくりをはじめましょう!
Profile
大塚泰子 Yasuko Otsuka
千葉県出身。日本大学 生産工学部建築学科、同大学院 生産工学研究科 建築工学研究科 博士前期課程修了後、株式会社アーツ&クラフツ建築研究所・杉浦伝宗氏に師事し、2003年、有限会社ノアノア空間工房を設立。以来、新築住宅やリフォーム・リノベーション、共同住宅、事務所、カフェや美容院など店舗、商業ビル、医院、保育園、ランドスケープなど、これまで100軒以上の建築設計に携わる。
特に、小さな敷地や制限のある条件をその家ならでは魅力に変え、日常を楽しむことにフォーカスしたワンアンドオンリーの空間を作り上げることを得意とし、その空間アイデアをまとめた著書『小さな家のつくり方』(草思社刊)も好評。今後はさらに多角的に、固定観念にとらわれない小さな家の楽しさや幸福感を発信していく予定。大妻女子大学非常勤講師、日本大学非常勤講師、日本建築医学協会理事。
2023年、ロンドンRBA特別会員展に出展した版画作品『butterfly』が審査員特別賞を受賞するなど、版画や立体作品を創作するアーティストとしての顔も持ち、個展の開催や作品集の出版も目標の一つ。スタッフと2匹の猫と過ごす東京・六本木のアトリエのバルコニーで、蝶を育てるのが楽しみ。
History and Awarded
1996
修士論文『商業基盤施設のイメージ効果に関する研究』斉藤賞
2008
『ami cafe』釧路市景観奨励賞
2013
『K/HOUSE』第20回 空間デザイン・コンペティション 入選
2014
『N/HOUSE』『新田の家』第13回金属サイディング施工例写真コンテスト 入選
2015
『双倉の家』第22回 空間デザイン・コンペティション 優秀賞
2018
『O3 House』DISCOVER THE JAPANESE ART 2018 in LONDON 審査員特別賞
2020
『One』スイスで行われた国際コンペ 「ART BLEND 展」最優秀賞【 金賞 】
2023
『butterfly』ロンドンRBA特別会員展 審査員特別賞
Our Atelier
六本木駅から徒歩5分。広いルーフバルコニーのあるアトリエ&ミーティングルームでお待ちしております。
有限会社 ノアノア空間工房
事務所登録 一級建築士事務所 東京都知事登録 第58994号